2004-05-25 第159回国会 衆議院 環境委員会 第14号
日本生態学会が発行している「保全生態学研究」に掲載された「群集動態を考慮した生態系管理の課題と展望 奄美大島における外来種問題の事例」という論文を引用させていただくと、アマミノクロウサギを保護するために移入種のマングースを駆除すると、移入種のクマネズミがふえて別の悪影響を生じさせる可能性があるという例、ほかには、移入種のブラックバスを駆除すると、移入種のアメリカザリガニがふえて、逆にそのことで水草が
日本生態学会が発行している「保全生態学研究」に掲載された「群集動態を考慮した生態系管理の課題と展望 奄美大島における外来種問題の事例」という論文を引用させていただくと、アマミノクロウサギを保護するために移入種のマングースを駆除すると、移入種のクマネズミがふえて別の悪影響を生じさせる可能性があるという例、ほかには、移入種のブラックバスを駆除すると、移入種のアメリカザリガニがふえて、逆にそのことで水草が
私は、保全生態学の分野の研究者としての立場から、この法律が扱う生物多様性影響評価について、お手元にお配りしてあります資料に基づいて意見を述べさせていただきます。 なお、保全生態学とは、生物多様性の保全、自然再生をも含む生態系の管理のための生態学の研究分野、つまり自然との共生という社会的目標をサポートするための新しい生態学の研究分野です。
私は、保全生態学分野の研究者の立場から、この法律が取り扱う生物多様性影響評価ということに限って意見を述べさせていただきます。 保全生態学というのはまだ聞き慣れない言葉だと思いますけれども、生物多様性の保全、自然再生をも含む生態系の管理のための生態学の研究分野です。
そういうことがありますので、先ほどどのぐらいの科学的な確からしさから予防的な取組を始めるかということなんですけれども、そのレベルはかなり低いといいますか、科学的に多少疑われるんだったら慎重に取り組みたいというのが恐らく保全生態学の立場になると思います。
三ページ目に「予防的な取り組みを重視」するというそういった文言がございますけれども、保全生態学、いわゆる生物多様性の保全、生態系管理のための生態学の研究分野であるというふうにおっしゃっているわけなんですけれども、そういう研究分野では、とりわけ生物多様性の保全という観点についてですけれども、予防的な取組を重視するということについてはどういう議論といいますか、今まであるんでしょうか。
順応的管理とか適応的管理というような言葉が保全生態学の分野でも盛んに使われるようになっていますけれども、そういったプロセスの重要性が述べられています。これが世界的にも今進められようとしている湿地の再生、正にこの自然再生推進法でも見習うべき自然再生の道筋だというふうに考えます。
○参考人(菅波完君) 例えば、海岸整備の検討会を作って、地域の方がコートダジュールみたいな海岸にしてほしい、それが地域の民意だということで進めるわけにはやはりいかないと思うんですけれども、殊に自然再生の問題については、保全生態学の立場からきちんとした科学的な道筋を立てる、それを国全体で、特に広域でプランニングをして、道筋を作った上で各それぞれの事業が動くような道筋を作ることが大事だと思います。
これは、保全生態学という新しい学問分野ができ、そのパイオニア的な研究者が今一生懸命研究を進めておりますが、これをきちっとしたレベルの高い研究としてまとめ、その要因を科学的にきちっと把握した上での事業でなければ、まずこの自然再生事業そのものが成り立たないのではないかというふうに考えております。
三つ目として、「個々の自然再生事業が、保全生態学にもとづいて科学的に実施されるものであることを保証するため、自然再生事業実施計画に、モニタリング調査とそれにもとづくフィードバックの方法に関する項目の記述を義務付けること。」であります。以下、要望に書いたもののとおりでございます。